担当機器の見回り、ミーティング。
Interview
Mina Momota
機器の保守・整備に
責任を持ち、
船舶の運航をサポートする。

三等機関士
百田 碧凪
海上勤務
2023年新卒採用
(2024年取材当時、入社1年目)
Profile
船員育成学校を卒業後、会社説明会で当社社員の仕事に対する情熱に触れ、入社を決意。入社後、新人研修を経て、次席三等機関士に。現在、担当機器の整備、予備品の管理、書類作成などの実務に奮闘している。

01
「船のことを熱く語る、
この人たちのもとで働きたい」
その思いが入社の決め手に。
Q. 機関士を目指した理由を教えてください。
高校へ進学するタイミングで船員養成学校の存在を知り、船乗りになることを決めました。船乗りに惹かれたポイントは大きく3つ。1つ目は、養成学校の楽しそうな雰囲気。2つ目は、船乗りの勤務体系。私の実家は農業を営んでおり、社会人になっても手伝いたいと考えていました。乗船期間と休暇期間がはっきりしており、長期休暇を取得しやすい勤務体系は理想の働き方でした。そして3つ目は、幼い頃から制服を着る仕事に憧れがあり、その憧れを叶えられると感じたことでした。船員養成学校の実習は、実際に船に乗り、緊張感のある中で行います。先生たちからは「1歩足を滑らせたら命取りになる」と言われ、身が引き締まりました。
Q. その中でも当社への入社を決めた理由は?
就職活動を行うにあたり、日本国内を航行する内航海運か、世界中を巡る外航海運か悩んだものの、「自分で自分に限界をつくりたくない」「やればできる」と気持ちを奮い立たせ、外航海運の道へ。中でも、学校へ会社説明をしに来てくれた当社の社員が情熱を持って船のことを語る姿を見て、「この人たちのもとで働きたい」と感じたことで入社を希望しました。そして入社後、さらに感じたのは、当社は、物事を前向きに捉える人が多いということ。また、皆さん職位に関係なくフランクに接してくださいます。特に私は、社内で一人の女性機関士です。初めは戸惑いもありましたが、航海士には女性の先輩が10名ほどいるので、何かあれば相談するようにしています。結婚・出産を経て船乗りを続ける先輩方の存在は、私のロールモデルです。




02
自分で原因を見つけ、
自分で考え、解決する。
そこに機関士のやりがいがある。
Q. これまでで最も印象に残っていることは何ですか?
入社後の約3ヵ月間にわたる新人研修での経験です。最初は、会社の研修設備を使った実技研修、安全体感研修にて、ビジネスマナーなど幅広い分野の基礎知識を身につけます。その後、7月〜10月にかけて次席三等機関士として初めて乗船を経験。一等〜三等航海士・機関士、フィリピン人のクルー20名ほどと一緒に3ヵ月の航海に出ました。出入港作業や書類整理、備品管理、そして24時間稼働し続ける船を交代で監視する当直業務も経験しました。わからないことばかりでとても緊張しましたが、研修で学んだことを思い返し、先輩にサポートしてもらいながら実務にあたりました。乗船して少し経ち、担当機器で鳴るはずのアラームが鳴らなくなるという不具合が発生。原因究明と修理を任せてもらえることになりました。機関長に相談しつつ、自分一人で原因を突き止められた時は、大きなやりがいと達成感がありました。その後の修理も、予備部品との兼ね合いや他の機器との調整を自分で考え、ベストな方法を探りました。一等機関士から「機関士は自分でやらないと面白くない。自分で原因を見つけ、解決することが面白さだ」と教わっていましたが、その言葉を体感する出来事となりました。
Q. 今後の目標、キャリアビジョンを教えてください。
機関士になって1年目、今の私は覚えることが仕事だと思っています。仕事をする上では、一等機関士から教えてもらった「疑問を持つこと」を大切にしています。マニュアルや資料に書いてあるから、ではなく、機器の構造原理・原則、根拠を理解した上で業務にあたることが大切だと指導してもらい、意識しています。
今後の目標としては、まずは三等機関士として独り立ちすること。そしてゆくゆくは機関長になりたいです。川崎汽船では3年を目安に海上勤務と陸上勤務をローテーションするのですが、海技士としての知識の習得には終わりはありません。進化し続ける技術開発に順応し、陸上・海上双方の視点から船舶の運航をサポートできる人材になれるよう邁進していきます。そして、10年後も変わらず船に乗り続けていたいです。


一日のスケジュール
Schedule
海上勤務時01
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8:00
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10:00
ティータイム。雑談や趣味の話で盛り上がる。
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11:45
昼食。船の航行データの計算を行う。
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13:00
ラジオ体操を行い、午後の業務開始。
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15:00
2度目のティータイム。わからないことを上官に質問。
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16:45
業務終了。航海日誌記入や書類作業を行う。
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17:30
夕食。司厨長によっては日曜日はお決まりのステーキ。
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18:00
次の日の作業の準備。
海上勤務時02
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4:30
当直業務。入港のためスタンバイ。
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8:00
次直に引き継いでひと休み。
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11:00
入港作業。タービンの手仕舞い。
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12:00
船内の食料や備品を陸上から積み込み作業。
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16:00
寄港場所によっては上陸し、久しぶりの陸を満喫。
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20:00
帰船。次の当直に備える。
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4:00
当直。積み込んだ備品のチェック。
