チャータリング
谷嶋 悠大
バルクキャリアグループ
入社6年目
YUTA TANISHIMA
※所属部署・入社年次・記事内容は、取材当時のものです。
チャータリングの仕事
傭船マーケット調査・分析
営業担当や傭船ブローカーと情報交換を行い、世界中の貨物需要を把握しながら、足元から将来の船舶需要を見極める。顧客へ適切な運賃を提示できるよう、日々変動する傭船料のマーケットの把握も重要。
配船港・積載貨物の調査
営業担当が獲得した輸送案件について、どういった船を手配するかを判断するため、貨物の性質や荷量、さらには貨物が船積される港や寄港地、最終目的地となる荷揚げ港の物質的な制限や各種法規制を調査する。
傭船契約交渉
獲得した輸送案件に最適な船を手配すべく、傭船ブローカーへ照会。船を見定めた後は、ブローカーを仲介しながら、船主との傭船料の交渉と契約内容の詰め作業を行う。
新造船発注計画策定
期的な事業運営の観点から、一から船を発注・建造して長期保有することも選択肢の一つ。この場合、日々蓄積している長期的なマーケット予測を下に判断していく。金額、契約内容の他、手配のタイミングが重要。
CAREER
学生時代
国内に3社しかないにも拘わらず、そのすべてが世界トップクラスの売上規模を誇る総合外航海運会社。ここでなら、高い使命感を感じながら社会貢献度の高い仕事ができると思い、川崎汽船を志望。
入社〜現在
バルクキャリアグループに所属し、2015年5月~2018年10月までオペレーション業務を担当。2018年10月より、顧客と貨物輸送の契約を行う営業と自社運航の船隊を配船・傭船契約を行うチャータリング業務を担当。
今後
まだ経験が浅いこともあり具体的なキャリアは見えてはいないが、尊敬する先輩たちのように、どんな仕事をすることになっても活躍出来できる社会人としての総合力を身に付けたい。
世界に誇る日本の海運業界。
自由闊達な川崎汽船の
社風に惹かれて
使命感を実感できる仕事に就きたいという思いから、就職活動ではインフラ系の企業を中心に探していました。そしてさまざまな業界を研究する内に、日本になくてはならない存在である海運業界に心惹かれるように。四方を海に囲まれた資源の乏しい日本は、多くのモノを輸出入していかなければ成り立ちません。そのほとんどのモノが多種多様な船によって運ばれていて、なおかつ日本の総合外航海運会社の3社は世界トップの売上を誇っている。このように、日本が世界に誇る業界の一つである海運業界は、少数精鋭の部隊で支えられていることを知りました。そして、社会に対する一人ひとりの貢献度がとても高いことから、海運業界を志望しました。
川崎汽船に入社を決めたのは、面接や会社説明会で話した社員の方々の自由闊達な雰囲気に強く魅力を感じたから。入社前に抱いた印象は、実際に働きだしてからも変わっていません。経験の浅い若手の意見も受け入れてくれる土壌があり、いい意味で家族のような雰囲気のある環境はとても居心地が良いものです。
数万ドルの変動が
当たり前のマーケットで、
パズルのように最適な船を
手配する
現在は営業とチャータリングを担当しています。チャータリングとは、自社運航船と貨物の組み合わせを検討して配船する仕事です。顧客と契約している貨物に適した自社運航船が無い場合は、競合他社から船を貸し借りすることも。その際の傭船料には世界共通のマーケットがあり、各社のチャータリング担当者の感情や業界内での噂でも変動するほど繊細なものです。マーケットは数時間で数千ドル、数万ドルも変動することが普通で、その波を捉えないと大きな損失につながってしまいます。このようなマーケットの変動を捉えるためにも、ブローカーや海外支社と密に連絡を取り合い、市場の動きを調査します。
この仕事は、世界中の船と貨物を見ながら進めていくスケールの大きいパズルのようなものです。私が担当するドライバルク船は不定期船と呼ばれ、寄港する港も貨物も毎回異なります。自社運航船と顧客が契約している貨物のポジションは合うのか、距離や貨物量、港の制限などに適しているのか。無数にある組み合わせをさまざまな視点から検討することに、大きなやりがいを感じます。
結果もプロセスも大切に、
経験を次の仕事に活かしていく
顧客と契約している貨物に適した自社運航船が無かった時のことでした。貨物に適した船をマーケットから探している際に、「今日はもうマーケットは動かないだろう」と判断して帰宅したのですが、一晩でマーケットが高騰してしまい数十万ドルの損失を出しかけてしまったことがありました。全身から冷や汗が止まらなくなった私に、先輩は「読み違えたことは仕方がない。今はどれだけ損失を抑えられるかだ」と声をかけてくださり、頭を切り替えて行動することができました。幸運にも、顧客と契約している貨物に適した船がマーケットに出てきたため事なきを得ました。状況が落ち着いた後、何が問題でマーケットを読み違えたのか、今後はどのような対策を立てるべきかといったことを反省。一方で、こうしたマーケットの読みや自分との闘いが仕事の面白さでもあります。
このような経験から、仕事では結果だけでなくプロセスにも重点を置くようにしています。自分のやるべきことをやった上での結果なのか、準備は正しかったのか。何ごとも客観的に検証しながら次の仕事に活かしています。
SCHEDULE 01
SCHEDULE 02
7:30
起床。プロテインを飲みながら出社の準備。
9:00
出社。海運マーケットとメール、本船の動静をチェック。
10:00
シンガポールや香港がオープンし、さまざまな情報を入手。契約していた貨物の輸送に適した船をマーケットで探す。
12:00
チーム員で昼食へ。
13:30
自社運航船隊の配船について、チームの枠を越えて会議。
14:30
会議の内容を踏まえて、マーケットで自社貨物に合いそうな船を探す。
16:00
傭船交渉を開始。
18:00
2時間ほどの交渉の末、傭船内容を合意。成約内容をまとめ、社内へ報告。
18:30
退社。家から最寄りのジムへ駆け込む。
7:30
起床。プロテインを飲みながら出社の準備。
9:00
出社。海運マーケットとメール、本船の動静をチェック。
10:00
近隣アジアが徐々にオープンし、三国間輸送などさまざまな案件が飛び込んでくる。
12:00
チーム員で昼食へ。
13:00
午前中に飛び込んできた案件に関して、運賃オファーを作成。
14:00
チーム内でマーケットの状況・オファー内容を共有し、顧客へ運賃オファー提出。
16:30
顧客から契約内定の連絡を受ける。成約内容を整理して、社内へ報告。
18:00
退社。家から最寄りのジムへ駆け込む。
DAY OFF
オフの日の過ごしかた
平日の仕事終わりにはジムに通い、土日は大学時代から続けているラクロスに早朝から打ち込んでいます。スポーツをすると、平日に会社にいるときとは頭をまるっきり切り替えることができるので、とても良いリフレッシュになるんですよ。私があまりにも高い熱量で打ち込むものですから、先輩たちからは「どっちが本業?」と言われることもありますが、言わなくてもわかりますよね!
学生のみなさんへ
仕事が人生のすべてではないと思います。しかしその一方で、新卒で入社した会社から受ける影響というのも非常に大きなものです。だからこそ変に怖がったり不安になったりせず、まずは自分がどんな人生を歩んでみたいのか、本当の自分とは一体どのような姿なのかを探りながら、就活を良い機会として活用してみてください。自分で考え、発信し、スケールの大きい仕事がしたいと思ったら、川崎汽船は最高の環境ですよ。